この度、新しいパートナーの方々と、フランス料理博物館 plaisir de la table (プレジール・ドゥ・ラ・ターブル)を一部リニューアルいたしました。
皆さんこんにちは。暑い夏がやってきました。 お元気でお過ごしでしょうか。 私の楽しみをご紹介しましょう。 それは、ホームベーカリーです。 今私は、パン焼きにはまっています。といってもむずかしい 事ではなく。家で簡単に焼けるあれです。 友人にすすめられて、ある家電メーカーの自動パン焼き器を 購入しました。はじめはドライイースト別添えの、ミックス したパウダーを買いました。 そのミックスしたものを焼きがまに入れ、所定の水を加え、 イーストを投入口に入れます。スイッチによって、焼きたい パンの種類、焼き上がりの色などをセットし、最後に焼き 上がり希望時間を決めて、スタートします。 すぐにコットンコットンとはたらき始めます。 しばらくすると止まって、焼き上がり時間に合わせてイースト を混ぜ、また動きだします。 焼き上がると、ピーッと云う音が鳴り、焼けたパンの香りが ほのかにだだよってきます。 焼きがまからパンを取り出し、それこそ出来たてで、 外側のパリッとしたパンは朝のご馳走です。 少し馴れてくると、自分好みの配合をテストします。 そば粉、全粒粉(小麦の表皮、胚牙、胚乳をすべて粉にした もの)、コーンミール、などを加えて、ときには失敗して がっくり、上手くいってはにんまり、また次の挑戦を考えます。 おかげで台所の食品棚には、いろいろな粉であふれかえって います。 …ふとその昔 昭和20年頃の簡易パン焼き器を思い出しました。 ふたのない長方形の木箱のうち側の側面に、金属板が付いて いて、片方に+、もう一方に−を結線します。 その中にねった生地を入れて、電流を流すと発熱して、中の 生地が焼けるのです。 当時はどんな仕組みなのかを知りませんでしたが、太平洋戦争 の末期からの食糧難の時代、小麦粉は手に入りにくかったので、 コウリャン(中国原産のトウモロコシの1種)、トウモロコシ、 大豆などの粉を水で練って、塩、味噌で味を付けたものだった 様に覚えています。 ベイキングパウダーの代わりに、重曹でも入れていたのでしょう。 ただもう"中のものが焼ける"待ちどおしさでいっぱいでした。 現在、高校のエネルギー教育で、世の中のすべての物体は電気 抵抗を持っていて、電気を通すと電気エネルギーの一部が、 熱エネルギーに変換されることが述べられています。 簡易パン焼き器を使った実験から、電気エネルギーが熱エネル ギーに変換され、製造物(パン)が出来る様子が示されています。 今思えばなつかしいものです。 スポンジケーキの生地を流し入れて焼いたらどうなるかなど、 思ってはみますが。懐古趣味と人には言われる事でしょう。 調理器具も、日進月歩の世の中です。 食材にしても生産者の顔が見える野菜などに人気が集まっています。 地産地消の一環として、国産米の活用が我々のフランス料理の 世界に求められています。 ひとくちに米粉といっても、製菓、製パン、料理に適している ものは上新粉、白玉粉、みじん粉などと粉砕方法が少し違います。 後者はロールで挽いたり、杵でついたりして製粉しますが、 前者は気流粉砕製粉といって、米を浸漬した後、気流に乗せて 米同士の衝突によって製粉する方法です。 これですと、非常に粒子が細かく製粉されます。 その米粉を使用して、デザートを作ってみましょう。
☆ お楽しみ 米粉のクレ−プ 直径20aのフッ素樹脂加工したフライパンで 7−8枚 *クレ−プの生地/材料 牛乳200t・全卵1個・サラダ油大匙1杯・ 米粉75c・砂糖10c・ラム酒小匙1杯(任意) 作り方 1 クレープの生地を作ります。 ボールに牛乳、卵、サラダ油を入れて混ぜ合わせ、 米粉と砂糖を、かき混ぜながらすこしずつ加えます。 お好みでラム酒を入れ、冷蔵庫で30分ほど休ませます。 2 フライパンを火に掛け、ティッシュペーパーにサラダ油を しみ込ませ、フライパンの表面に油をぬり、クレ−プ生地 を薄く一面に流します。 ・このとき米粉は沈殿するので、かき混ぜながら、生地を 均一の濃度にして下さい。 フライ返しを使って裏返し、両面を焼いてお皿に取ります。 3 焼いたクレープを広げ、カスタードクリームを塗って半月 形に折りたたみ、お好みのジャム、チョコレートソース、 等をクレープに添えて、お召し上がり下さい。 ☆ クレープに塗るもの カスタードクリーム・お好みのジャム チョコレートソース・グラニュー糖だけでも結構いけます。 アイスクリームを添えると、より楽しくなります。 *カスタードクリーム/ 材料 牛乳200t・生クリーム100t・砂糖60c・ 米粉40c・卵黄2個・バター20c・バニラ小量 作り方 1 ボ−ルに、砂糖、卵黄、生クリームを入れてよく混ぜ、 米粉を加え更に混ぜます。 2 鍋に牛乳を入れて沸かし、かき混ぜながら(1)のボール に加え、もう一度鍋に戻し絶えず混ぜながら煮立てます。 火から下ろして、バターを加え、バニラで香り付けして 冷まします。 * オレンジの表面の皮をすりおろして、加えると良いでしょう。 今回使用した米粉は、グリコ栄養食品株式会社様の 「福盛シドギ2号」を使用しております。 フランス料理博物館の食材の項に掲載されており、通販での 購入が可能です。 次回はその米粉を使った、ベシャメルソースをお届けします。
☆ お知らせ ムッシュ米津の家庭料理のページでは 『海の幸とセロリ−のサラダ』の作り方をご紹介しています。 http://www.plaisirdelatable.jp/cooking/index.html 暑い夏、食欲のないとき、あるいは暖房のよく効いた冬の 部屋でも、サラダがおいしいですね。 そこで、海の幸をたっぷり入れたサラダを工夫してみました。
フランス料理に役立つ「フランス料理の食材・機材」では、 料理に使っていただきたい最高の食材と機材をリンクで ご紹介しております。 http://www.plaisirdelatable.jp/food/index.html 今月は「ムール貝」「うずらの精肉(シャントゥ・カィユ)」 「畑ワサビ」をご紹介しております。 こちらのコーナーも、ぜひご活用ください。
運営者 MCF Japon (エム・シー・エフ ジャポン) plaisir de la table (プレジール・ドゥ・ラ・ターブル) フランス料理博物館 http://www.plaisirdelatable.jp/index.html 主宰 米津春日( YONEZU Harubi ) 所在地 奈良市鶴舞東町2丁目33番 〒631-0021 連絡先 info@plaisirdelatable.jp |