フランス料理博物館 プレジール・ドゥ・ラ・ターブル

Vol.60 2013年11月


フランス料理博物館 plaisir de la table

(プレジール・ドゥ・ラ・ターブル)は、

試行錯誤をくり返しながら、内容の充実に取り組んでおります。

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皆様お元気ですか。
やっと凌ぎ易い秋となったら今年はもう
あと2ヶ月となりました。

今日はクリのお話しをしましょう。

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英語でチェスナッツ、フランス語ではマロン
呼ばれます。

クリ(栗)とはブナ科クリ属の木の一種で、
日本と朝鮮半島南部が原産です。
中華人民共和国東部と台湾でも栽培されています。
クリのうち、各栽培品種の原種で山野に自生するものは、
シバグリ(柴栗)またはヤマグリ(山栗)と呼ばれます、
栽培品種はシバグリに比べて果実が大粒です。
また、シバグリもごく一部では栽培されています。

北海道西南部から本州、四国、九州に分布し、
国外では朝鮮中南部に産します。
暖帯から温帯域に分布し、特に暖帯上部に多産する
場合があり、これをクリ帯といいます。
ただし、現在では広く栽培されているため、
自然分布との境目がわかりにくい場合があります。

日本のクリは縄文時代人の主食であり、青森県の
三内丸山遺跡から出土したクリから、縄文時代には
すでに本種が栽培されていたことがわかっています。

年間平均気温10℃〜14℃、最低気温氷点下20℃を
くだらない地方であれば、どこでも栽培が可能で、
国内においてはほぼ全都道府県でみられ、生産量は、
茨城、熊本、愛媛、岐阜、埼玉の順に多い。また、
名産地として丹波地方(京都府、大阪府、兵庫県)や
長野県小布施町が知られています。

通常マロンと呼ばれるのは、シャテニエの木の実です。
ただし、シャテニエの木の実はシャテーニュとも呼び、
マロンと区別されます。
概してニホングリのようにイガの中に2〜3個
小さな実が入っているのがシャテーニュで、
1つの大きな実が入っているのがマロンと呼ばれます。
マロングラッセに使われるのはマロンで、
シャテーニュは皮を剥くのが大変で食べにくいため、
一部はペーストやパウダーに加工されますが、
そうしたシャテーニュを原料とした加工食品は
「マロンの〜」と呼ばれています。

マロニエの葉が散ると、パリはどんよりとした日が続き、
短かった夏が過ぎ、秋が深まってくると街はもう冬の
装い
に入ってしまいます。
そんなパリの冬の風物の一つに、焼き栗売りがあります。
手押し車にドラム缶を筒状に切ったものをのせ、
鉄製の大きな鍋を置き、マキをたき、栗を煎りながら
売ります。
寒い時に、新聞紙に包んでくれるこの焼き栗を買うと、
ポケットの中やコートの中でしばらく身体を暖めます
ナイフでカラに切り込みが入れてあるから、
歩きながらでも食べらます。

街路樹のマロニエの実は、マロン・ダンド(インドの
マロン)とも呼ばれ、有毒で食用にはなりません

さあ、今日はマロンのデザートは如何ですか。


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ライスプディングとマロンのコンポート

 材料 4人前
 ・米 1/2カップ
 ・水 1.25カップ
 ・牛乳 200cc
 ・砂糖 35g
 ・生クリーム 50cc
 ・バニラエッセンス
 ・瓶詰めの、甘煮にしたクリ 6個
 ・チェリー 4個

 作り方

 1 米を洗ってざるにあけ、水気を切って炊飯器に
   入れ、水1.25カップを加えて炊きます。

 2 鍋に、牛乳と砂糖を入れ、軟らかく炊き上がった
   米を加え、かき混ぜながら均一の濃度の、
   粥状になる迄煮て、ボールにあけて冷まします。

 3 生クリームにバニラエッセンスを数滴入れて、
   半立て位迄、泡立てます。

 4 炊いて冷やした牛乳入りの粥に、クリの甘煮を2個、
   細かく刻んで、泡立てクリームと共に混ぜ、
   ガラスの鉢に盛ります。

 5 クリ、チェリーを上に飾って仕上げます。

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☆ お知らせ

 ムッシュ米津の家庭料理のページでは
 『3種類のスープ』の作り方を
 ご紹介しています。

 http://www.plaisirdelatable.jp/cooking/index.html

 ブイヨンで煮溶かしたオニオンスープや
 イタリア風チーズスープなど、この季節に合う
 温かいスープはいかがですか。

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 フランス料理に役立つ「フランス料理の食材・機材」では、
 料理に使っていただきたい最高の食材と機材をリンクで
 ご紹介しております。

 http://www.plaisirdelatable.jp/food/index.html

 今月は『とかちポワロー』『ナツメヤシの実』
 ご紹介しております。

こちらのコーナーも、ぜひご活用ください。

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