フランス料理博物館 plaisir de la table (プレジール・ドゥ・ラ・ターブル)は、 試行錯誤をくり返しながら、内容の充実に取り組んでおります。
皆様お元気ですか。 やっと凌ぎ易い秋となったら今年はもう あと2ヶ月となりました。 今日はクリのお話しをしましょう。
英語でチェスナッツ、フランス語ではマロンと 呼ばれます。 クリ(栗)とはブナ科クリ属の木の一種で、 日本と朝鮮半島南部が原産です。 中華人民共和国東部と台湾でも栽培されています。 クリのうち、各栽培品種の原種で山野に自生するものは、 シバグリ(柴栗)またはヤマグリ(山栗)と呼ばれます、 栽培品種はシバグリに比べて果実が大粒です。 また、シバグリもごく一部では栽培されています。 北海道西南部から本州、四国、九州に分布し、 国外では朝鮮中南部に産します。 暖帯から温帯域に分布し、特に暖帯上部に多産する 場合があり、これをクリ帯といいます。 ただし、現在では広く栽培されているため、 自然分布との境目がわかりにくい場合があります。 日本のクリは縄文時代人の主食であり、青森県の 三内丸山遺跡から出土したクリから、縄文時代には すでに本種が栽培されていたことがわかっています。 年間平均気温10℃〜14℃、最低気温氷点下20℃を くだらない地方であれば、どこでも栽培が可能で、 国内においてはほぼ全都道府県でみられ、生産量は、 茨城、熊本、愛媛、岐阜、埼玉の順に多い。また、 名産地として丹波地方(京都府、大阪府、兵庫県)や 長野県小布施町が知られています。 通常マロンと呼ばれるのは、シャテニエの木の実です。 ただし、シャテニエの木の実はシャテーニュとも呼び、 マロンと区別されます。 概してニホングリのようにイガの中に2〜3個の 小さな実が入っているのがシャテーニュで、 1つの大きな実が入っているのがマロンと呼ばれます。 マロングラッセに使われるのはマロンで、 シャテーニュは皮を剥くのが大変で食べにくいため、 一部はペーストやパウダーに加工されますが、 そうしたシャテーニュを原料とした加工食品は 「マロンの〜」と呼ばれています。 マロニエの葉が散ると、パリはどんよりとした日が続き、 短かった夏が過ぎ、秋が深まってくると街はもう冬の 装いに入ってしまいます。 そんなパリの冬の風物の一つに、焼き栗売りがあります。 手押し車にドラム缶を筒状に切ったものをのせ、 鉄製の大きな鍋を置き、マキをたき、栗を煎りながら 売ります。 寒い時に、新聞紙に包んでくれるこの焼き栗を買うと、 ポケットの中やコートの中でしばらく身体を暖めます。 ナイフでカラに切り込みが入れてあるから、 歩きながらでも食べらます。 街路樹のマロニエの実は、マロン・ダンド(インドの マロン)とも呼ばれ、有毒で食用にはなりません。 さあ、今日はマロンのデザートは如何ですか。
◇ライスプディングとマロンのコンポート 材料 4人前
作り方 1 米を洗ってざるにあけ、水気を切って炊飯器に 入れ、水1.25カップを加えて炊きます。 2 鍋に、牛乳と砂糖を入れ、軟らかく炊き上がった 米を加え、かき混ぜながら均一の濃度の、 粥状になる迄煮て、ボールにあけて冷まします。 3 生クリームにバニラエッセンスを数滴入れて、 半立て位迄、泡立てます。 4 炊いて冷やした牛乳入りの粥に、クリの甘煮を2個、 細かく刻んで、泡立てクリームと共に混ぜ、 ガラスの鉢に盛ります。 5 クリ、チェリーを上に飾って仕上げます。
☆ お知らせ ムッシュ米津の家庭料理のページでは 『3種類のスープ』の作り方を ご紹介しています。 http://www.plaisirdelatable.jp/cooking/index.html ブイヨンで煮溶かしたオニオンスープや イタリア風チーズスープなど、この季節に合う 温かいスープはいかがですか。
フランス料理に役立つ「フランス料理の食材・機材」では、 料理に使っていただきたい最高の食材と機材をリンクで ご紹介しております。 http://www.plaisirdelatable.jp/food/index.html 今月は『とかちポワロー』と『ナツメヤシの実』を ご紹介しております。 こちらのコーナーも、ぜひご活用ください。
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