フランス料理博物館 プレジール・ドゥ・ラ・ターブル

Vol.36  2011年11月


ただ今、新しいパートナーの方々と、フランス料理博物館

plaisir de la table(プレジール・ドゥ・ラ・ターブル)の

内容の充実に取り組んでおります。

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皆様お元気ですか。

もう晩秋の頃となりました。何か口当たりの良いお料理はと
あれこれお考えのことと思います。

今日は、アボカドについてお話ししましょう。

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◇アボカド

原産地はメキシコの南部といわれ、
現在、国内で売られているアボカドのほとんどが、
メキシコ、ニュージーランド、チリなどからの輸入品です。
暗緑色や、黒紫い、ごつごつした厚い皮をもった、
洋梨状の形をした果物で、皮肌がワニの皮に似ているので
アリゲーターペアー(ワニ梨)とも呼ばれています。

森のバターと呼ばれるくらい栄養価の高い健康食品で、
脂肪分が多く含まれていることから、
コレステロールの心配をする人もいますが、
殆どが不飽和脂肪酸で心配はありません。
果実の中央には、大きなまるい栗のような淡褐色の種があり、
種にそってぐるりと切り込みを入れ、両手で果実を押さえてひねると、
二つに割れて一方に種が残ります。
包丁の刃を残った種に、軽くポンと食い込ませ、
包丁をひねると簡単に種が取れます。

淡緑色の果肉は、ねっとりとして、甘味も、酸味も少なく、
微妙な味わいは、サラダやサンドイッチに利用されます。
種を取り除いた窪みに、サワークリームとキャビアを入れて
混ぜながら食べる豪華なのもありますし、
海苔巻きにアボカドと海老を入れた、
カルフォルニア巻なんていうのもあります。
山葵醤油で食べると、トロのお刺身のようで
お魚の嫌いな方でも召し上がれます。

おいしいアボカドは、形がきれいで、果皮に張りとツヤ
ヘタと果皮の間にすき間のないものが良品です。
未熟な内に収穫し、常温で追熟させることで柔らかくなり、
緑色の果皮は黒みがかってきます。
軽くにぎった時に、やや弾力を感じれば食べ頃です。
冷蔵庫の野菜室で2〜3日は保存出来ますが、
熟しすぎると果肉が黒っぽくなって崩れてきます。

フランスでの修業時代、
仕事が終わると残しておいたアボカドを、
仲間がそっと持って来てくれ、レモンを絞ったり、
ナッツ入りのマヨネーズを入れたり
して食べた、
懐かしい味が思い出されます。

そのアボカドを使って、お料理を作ってみましょう。

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アボカドの冷たいスープ

 材料 4人前
 ・よく熟れたアボカド 1.5個(約180g)
 ・牛乳 200cc
 ・生クリーム 100cc
 ・チキン固形ブイヨン 半個
 ・水 100cc
 ・塩・胡椒  

 作り方

 1 まず溶きのばすスープを作ります。
   水100ccにチキンの固形ブイヨンを加えて煮溶かし、
   牛乳と生クリームを入れてひと煮立ちさせ、
   火から下ろして冷まします。
   アボカドのスープは加熱しません。
   アボカドは二つに割って種を除き、果肉を取り出して小切りにし、
   ブイヨン入りの牛乳と共にミキサーにかけて滑らかにします。

 2 味をみて、足りなければ塩を補い、好みで胡椒を入れます。
   召し上がる迄冷蔵庫で充分に冷やします。
   残ればそのまま冷やしておいて、お好きな時に召し上がって下さい。

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アボカドとトマトのジェリー寄せと小海老のマヨネーズ和え

 材料 2人前
 ・アボカド 1個(約180g)
 ・完熟したトマト 300cc
 ・粉末ゼラチン 5g
 ・レモンジュース 30cc
 ・冷凍海老(ブラックタイガー)解凍したもの 60g
 ・マヨネーズ 30g
 ・刻みパセリ 少量

 海老を煮る為に
 ・水 200cc
 ・砂糖 10g
 ・塩 5g

 作り方

 1 海老を煮ます
   水、砂糖、塩を鍋に入れ煮立ったら、背ワタを取った海老を入れ、
   再び、煮上がって来てから1分ほど煮ます。
   海老が赤くなり、胴の身がしっかりと曲って来れば火が通っています。
   ざるに上げてラップをかぶせて冷まします。

 2 アボカドの下拵え
   アボカドは二つに割って種を除き、果肉を取り出して小角切りにし、
   レモンジュース15ccをまぶし、塩、胡椒をします。
   レモンジュースをかけておくと、酸化による変色ある程度ふせげます。

 3 トマトゼリーを作ります
   トマトはへたを取り、皮をむかずに粗切りにしてミキサーにかけ,
   粗めの網に通します。
   水25ccに、粉末ゼラチンを振り入れてふやかし、
   湯煎でゼラチンを溶かし、ミキサーにかけたトマト(生)と混ぜ、
   レモンジュース15cc、塩、胡椒で味を付けます。
   トマトは煮ません。

 4 アボカドとトマトゼリーをあえます
   ゼラチン入りのトマトジュースの半量とアボカドをまぜ、
   ガラスの器に入れ、冷蔵庫で冷やし固めます。
   残りのゼラチン入りトマトジュースは
   別の器に入れて冷やしておきます。

 5 海老をあえて盛ります
   海老の殻をむき、小切りにしてマヨネーズで和え、
   アボカドの上に盛り、刻みパセリを振りかけます。
           
* 残りのトマトジェリーは、野菜サラダなどに添えて
  召し上がってください。

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☆ お知らせ

 ムッシュ米津の家庭料理のページでは
 『ほうれん草と小エビのクレープ包み』の作り方を
 ご紹介しています。

 http://www.plaisirdelatable.jp/cooking/index.html

 フライパンに生地を入れたとき、かすかにちりちりっと音がして、
 焼き肌が布のクレープの感じになるように焼きます。

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 フランス料理に役立つ「フランス料理の食材・機材」では、
 料理に使っていただきたい最高の食材と機材をリンクで
 ご紹介しております。

 http://www.plaisirdelatable.jp/food/index.html

 今月は『ソーサ アルブミナ』『とんぶり』
 ご紹介しております。

こちらのコーナーも、ぜひご活用ください。

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