フランス料理博物館 プレジール・ドゥ・ラ・ターブル

Vol.33  2011年8月


ただ今、新しいパートナーの方々と、フランス料理博物館

plaisir de la table(プレジール・ドゥ・ラ・ターブル)の

内容の充実に取り組んでおります。

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皆様お元気ですか。
今年は省エネのせいか、一段と暑さが身にこたえるようです。
暑さしのぎに、何か口当たりの良いお料理はと
あれこれお考えのことと思います。

今日は、アイスクリームについてお話ししましょう。

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◇アイスクリーム

夏冬問わず、誰からも好まれるデザートです。
特に夏の暑い日ざしの中、コーンのケースに入れた
ソフトクリームはオアシスの泉といった感じで
癒してくれます。

アイスクリームは、卵黄砂糖を加え、バニラで香り付けをし、
牛乳を加えて煮あげたものなどを原料にして、
冷やしながら空気を混ぜ込む様に攪拌(かくはん)して、
クリーム状に凍らせた菓子です。

私の子供時代は、筒状の容器の周りに、砕いた氷に塩を混ぜて入れ、
筒の中には、アイスクリームの原料を入れて、
筒の内側をこそげながら回転させます。
だんだんと。ねっとり固まって出来る氷菓です。
初期は手回しでしたが、電動で回転させるようになりました。
出来上がったアイスクリームは、甘く、冷たく、
滑らかな舌ざわりで極上の味でした。

昭和20年の後半、大阪で料理修行を始めた頃も、
アイスクリームは、砕いた氷に塩を混ぜて冷やしながら作りました。
出来上がったものを保存する為にも、
塩氷で被って溶けないようにしていました。
さて、使う段になって、被った塩氷の小片がアイスクリームに混ざり、
このアイスクリームはしょっぱいぞ」と
怒られることがしばしばありました。
その後、アイスクリームの製造は、電動化され、
保存もフリーザーで行われるようになりました。

日本人で初めてアイスクリームを食べたのは、
1860年に咸臨丸で渡米した遣米視察団であるとされています。
その後横浜でアイスクリームを製造、販売を始め、
明治天皇にも献上したとのことであり、
1899年7月、東京銀座の資生堂主人、福原有信が売り出し
世に広まりました。

西洋での起源は、乳製品を天然の氷や雪で冷やして食べた
という習慣は紀元前よりみられました。
ユリウス・カエサルやアレキサンダー大王が
乳や蜜に氷や雪を加えて飲んだという話が伝わっています。
現在のアイスクリームの原型は16世紀中ごろ
フィレンツエでブオンタレンティがメディチ家のために創作した
セミフレッドのズッコットとされており、アンリ二世に嫁いだ
カテリーナ・デ・ネディチが、菓子職人と共にズッコットを
フランスに持ち込んだといわれています。

セミフレッドは、カスタードクリーム、メレンゲ、生クリームが
主材料の柔らかいアイスクリーム。又は、その中にビスケット、
キャンデードフルーツを混ぜた冷菓です。

ズッコットは、カスタードクリームと泡立てた生クリームを
主材料として、南瓜の形に作ったセミフレッドアイスクリームケーキ。

それでは、家庭で簡単にできる、
アイスクリームとシャーベットの作り方です。

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苺のム−ス アイスクリ−ム

 材料(直径7.5cm、高さ3.5cm位のガラスの器6個分)
 ・苺 300g
 ・ホイップ用生クリ−ム 200cc
 ・砂糖 80g

 作り方

 1 苺のへたを取り、水洗いしてざるにあけ、3粒ほど
   飾りに残し、あとを半割りにして砂糖の半量をまぶし、
   30分程苺が柔かくなる迄おきます。

 2 次ぎに、残りの苺をジュースミキサ−にかけます。
   生クリ−ムに残りの砂糖を加えて泡立て、
   ミキサーにかけた苺を混ぜます。

 3 器にに入れて、冷凍庫で約2〜3時間位冷やして固めます。
   型抜きせず、半割りの苺飾ってすすめます。

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家庭の冷凍庫で出来る”オレンジシャーベット”

 材料 5〜6人前
 ・オレンジ 2個
 ・レモン 1個
 ・卵白 1個分
 ・砂糖 150g
 ・水 250cc

 作り方

 1 シャーベットのベースを作ります
   材料表の砂糖大さじ1杯を残してなべに入れ、水を加えて煮立て、
   火からおろして冷まします。

 2 オレンジとレモンの調理です
   オレンジの表皮を1個分すりおろしてボールに入れ、
   レモンと共に汁を絞って加えます。

 3 材料を混ぜ合わせて、凍らせます
   冷えたシロップに、オレンジの表皮のすりおろし、
   オレンジとレモンの絞り汁を加えて、
   長方形のケーキの焼き型か、ステンレースの深めのバットに入れ、
   冷凍庫に入れて凍らせます。

 4 1時間半くらいしたら、しゃもじで良くかき混ぜ、
   更に冷凍庫に入れ、1〜2時間冷やし固めます。
   冷凍庫の状態によって固まりかたが違ってきます。
   かき氷のように、サクサクッとなるまでです。

 5 メレンゲを作って、シャーベットに混ぜます。
   卵白をかたく泡立て、残しておいた砂糖を少しずつ加えて
   メレンゲを作ります。
   冷凍庫からシャーベットを出してかき混ぜた後、
   メレンゲを少しずつ混ぜ入れます。

 6 再び冷凍庫に戻し、1〜2時間たてば出来上がりです。

※メレンゲを混ぜたあとはそのまま入れっぱなしにしておいても、
 カチカチになりません。お好きなときにお召し上がり下さい。

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☆ お知らせ

 ムッシュ米津の家庭料理のページでは
ナスの型蒸し』の作り方をご紹介しています。

 http://www.plaisirdelatable.jp/cooking/index.html

 挽肉に細かく切ったナスの果肉、
 いためたマッシュルームなどを混ぜ合わせ、
 型蒸しにしたものです。


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フランス料理に役立つ「フランス料理の食材・機材」では、
料理に使っていただきたい最高の食材と機材をリンクで
ご紹介しております。

 http://www.plaisirdelatable.jp/food/index.html

 今月は『タピオカ』『ドラゴンフルーツ』
 ご紹介しております。

こちらのコーナーも、ぜひご活用ください。

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