ただ今、新しいパートナーの方々と、フランス料理博物館 plaisir de la table(プレジール・ドゥ・ラ・ターブル)の 内容の充実に取り組んでおります。
皆様お元気ですか 5月となれば、もう初夏です。 何か口当たりの良いお料理はとあれこれお考えのことと思います。 今日は、西洋料理にはあまりお馴染みのない 独活(ウド)についてお話ししましょう。
◇ウド(独活・土当帰) ◇科名・来歴 ウコギ科の多年草。東洋の原産で、日本全国の山野に 自生しています。 古くから軟白栽培もされていました。 自生のものを山独活、栽培品を単に独活と呼んでいます。 ◇栽培 主産地は、東京、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都などです。 栽培品には寒独活と春独活があり、いずれも軟化方式を とり入れて、若い茎を軟化して食用とします。 軟化の仕方には、盛り土、小屋掛け、穴蔵などいくつかの 方法があります。 それぞれ収穫期が異なるためほとんど一年中出回って いますが、最盛期は3月頃です。 生長すると高さ1〜2mにも達し、まるで羽根のような葉を 付けます。 夏から秋にかけて白い花を咲かせ、長くのびて、風もない のに自分でゆらぐので、独活(ひとりでうごく)という 名が付いたと云われています。 ”独活の大木”といわれる悪口は、大きくなった独活は、 大きいばかりで中身が充実していないため、材木にも、 食用にもならないところからいわれた、つまり ”役に立たない”と云う意味であります。 ◇調理 自生のものは特有のアクが強く、また堅いものです。 独活はほとんどが水分で栄養価値は低いが、特有な香りと 歯ざわりが賞味されます。 生でサラダ、酢の物、和え物、刺身のつま、吸い物の実に すると美味しく、また太いものを茹でて、薄味で煮含め ても香気があってよい味です。 皮をむくときは、繊維が残らないように厚くむきます。 横の斑点が見えるところまでむけばよいでしょう。 アクが強いので、皮をむいたらすぐに水に入れます。 アクの成分はポリフェノール系物質です。 またフラポノイド系色素も多いので、より褐変がおこり やすい。 つける水には酢やミョウバンを加えるといっそう白く あがります。 ポリフェノール酸化酵素の働きをおさえて褐変を防ぐと ともに、フラポノイド系色素も白くあがるからです。 純白で、切り口から先まで同じ太さで、艶のあるものを 選ぶこと。 赤い斑点や、黒くなったものは古く、元の方が赤緑色を しているものは堅くなっています。 西洋料理では独活をあまり使いませんが、 ご家庭では旬の香り、食材として料理してみましょう。 調理の下ごしらえは先に述べたようにして下さい。
◇ハムと独活のマヨネーズ和え 材料 2人前
作り方 1 独活の皮をむき、細切りにして、酢を入れた水に さらします。ハムも細切りです。 2 ボールに、ゴマクリームとマヨネーズを混ぜ、 乾いた布巾で水気を切った独活とハムを加えて和え 小鉢に盛り、セルフイユを小さくちぎってのせます。
◇サラダの具として 独活の皮をむき、細切りにして、酢を入れた水に さらします。 袋入りベビーリーフと混ぜて良く水気を切り あっさりとしたフレンチドレッシングで和えます。 ◇フレンチドレッシングの作り方 350ccのペットボトルを1本とジョウゴを用意します。 材料
作り方 1 ペットボトルにジョウゴを使用して、フレンチマスタード、 塩、コショウ、水とビネガーを流し入れ、ボトルを振って よく混ぜ、塩を溶かします。 2 注ぎにサラダオイルを入れふたをします。 * 使用するときに良く振って混ぜて下さい。 * 量をもっと多く作るときは、倍量ならすべての材料を 倍にし、容器ももっと大きめのものでお作り下さい。 油は空気に触れると酸化し味が変わりますから、 小まめに作る方がよいと思います。 量産されるものは、酸化防止剤が入っているものが多いです。
☆ お知らせ ムッシュ米津の家庭料理のページでは 『オニオングラタン』の作り方をご紹介しています。 http://www.plaisirdelatable.jp/cooking/index.html 濃い焦げ茶色に根気よくいためたタマネギの、 こくのある味を楽しめます。 あつあつのところを召し上がってください。
フランス料理に役立つ「フランス料理の食材・機材」では、 料理に使っていただきたい最高の食材と機材をリンクで ご紹介しております。 http://www.plaisirdelatable.jp/food/index.html 今月は『ジェランガム』と『賀茂なす』を ご紹介しております。 こちらのコーナーも、ぜひご活用ください。
運営者 MCF Japon (エム・シー・エフ ジャポン) plaisir de la table (プレジール・ドゥ・ラ・ターブル) フランス料理博物館 http://www.plaisirdelatable.jp/index.html 主宰 米津春日( YONEZU Harubi ) 所在地 奈良市鶴舞東町2丁目33番 〒631-0021 連絡先 info@plaisirdelatable.jp |