ただ今、新しいパートナーの方々と、フランス料理博物館 plaisir de la table(プレジール・ドゥ・ラ・ターブル)の 内容の充実に取り組んでおります。
皆様お元気ですか もう春です。入学、就職など、日々お忙しくお過ごしの事と思います。 今日はハンバーグステーキについてお話をします。
ハンバーグステーキはその名の通り生産の起源は、 ドイツのハンブルグのようですが、現在ではアメリカをはじめ いずこの地においても大量に消費されております。 アメリカではドイツ移民が作ったのがはじめで、 ドイツのハンブルグからこの名をとったと云われます。 ハンバーグを作るには、脂肪を加える場合も、加えない場合もありますが、 本来は、粗挽きした牛肉を材料とし、塩、胡椒で調味して作ります。 玉葱、パン粉、卵などを加えて作るのは、日本で考えられたものです。 食パン状のミートローフは、挽いた牛肉に、時によっては豚のひき肉を 混ぜ、穀物とか、粉乳、少量の水、香辛料などを加えて焼き型に詰め、 オーブンで焼き上げたものです。 フランスでは、「ステーキ・ハンブルグ風」と云って、 フィレやロース肉を挽いて、炒めた刻み玉葱を加え、 塩、胡椒、ナツメッグで調味したものをステーキの形にして、 バターの上澄みで両面を焼きます。中がややピンク位に仕上げ、 バター炒めした玉葱、ブラウンソースを添えます。 ハンバーグステーキは、本来フィレやロースの端肉を使用して 作るもので、その味もステーキと変わりなく美味しいものです。 パン粉や、卵を加えると、やわらかく仕上がりますが、 日本以外ではあまり見かけません。 その発想は、日本料理の椀種の「しんじょう」を作るとき、 すり身だけでは固くしまり過ぎるので、 山の芋や時としてはパン粉を混ぜて作ります。 ハンバーグステーキの口当たりを良くする為に、 その手法が考えられたのでしょう。卵を入れるのはつなぎの役をし、 味を良くします。肉を良く練るのも、粘りを出し混ぜたものを つなぐ為です。 合い挽き肉を使うのもバリエーションのひとつです。 美味しいハンバーグステーキを作るには、 まず上質な牛の挽肉を買うことです。その目安は値段の高いもので、 肉に艶があり、赤身のものです。 ケンネ脂はすき焼き用に四角く切ってある脂を使います。 ボールに炒めた玉葱、卵、生パン粉、牛乳、塩、胡椒、 ケンネ脂を入れてよく混ぜ、牛の挽肉を入れてさっくりと混ぜ合わせ ます。(あまり練らないで、肉の味を残す方法もあります) その他、挽肉、刻み肉で作る料理には次のようなものがあります。 ◇ポジャルスキー ロシア、ロマノフ王朝に仕えた料理人及びその子孫で、 19世紀のパリにレストランを開いた。ニコライ1世来店した折りに、 仔牛の背肉で作ったものを供して賞賛されたオーナーシェフ、 ポジャルスキーの名がその料理名として付けられました。 鮭で作ることもあります。 ◇タルタルステーキ ステーキ用の牛肉の脂肪と筋を取り除いて、みじん切りにし、 ステーキの形にして、ケーパー、玉葱とパセリのみじん切り、 生の卵黄を添えます。(馬肉で作ることもあります) 9世紀にロシアを侵略したタタール族の影響で、モンゴル族など ヨーロッパ人にとって野蛮な中央アジアの人々を、 タタール(タルタル)と呼ぶようになりました。それゆえ、 生肉を食べるという野蛮に見える料理にこの名が付けられたと 伝えられています。 ◇ビトーク 牛挽肉のパン粉衣焼き ロシア革命後フランスへ亡命したロシア人がもたらし、 1920年代に大流行しました。メンチカツの原型です。 ◇ケフテデス オーストリア、ハンガリー風の刻み肉ステーキです。 ハム、チーズなどを混入して作ります。
◇ハンバーグステーキ ごま、みそ、醤油ソース 材料 4人前
作り方 1 牛の挽肉は、脂身の入らない上質なものを選んで下さい。 ケンネ油はヒレ肉の脇についている脂肪で、 すき焼き肉を買うとき付けてくれる脂です。 挽肉に混ぜると美味しい味がつきす。細かく刻んで下さい。 2 玉葱をみじん切りにしてバターで炒めて、冷まします。 3 ボールに、卵、炒めた玉葱、パン粉、塩小さじ1/3杯、胡椒少量を 入れて良く混ぜます。その中に刻んだケンネ脂と挽肉を加えて 混ぜ合わせ、八等分し小判型に丸めます。 4 玉葱は、皮をむき7〜8mmの厚さの輪切りにし、 茄子は皮をむいて二つに切り、縦四つ割にします。 5 ソースを作ります。にんにくを潰して鍋に入れ、 日本酒を入れて火にかけます。酒精分に火を付けて燃やし、 醤油、水、刻んだ固形スープを入れ、砂糖、白味噌、練りごまを 加えて混ぜながらひと煮立ちさせて火から下ろします。 6 玉葱を、大さじ半杯のバターで焦がさない様に、 やや弱火で柔らかくなる迄炒め、先のソースを大さじ2杯加えて からめます。 7 茄子は何も付けずに、やや高温の油で揚げます。 ししとうは、さっと唐揚げにします。 8 フライパンにサラダ油とバターを半々に入れて熱し、 ハンバーグの両面をこんがりと焼き、途中弱火にして中まで火を 通します。(片面で5分づつ位かかるでしょう) 9 ハンバーグを2個ずつお皿に盛り、茄子を添え、 ハンバーグにソースをかけ、炒めた玉葱をのせ、 上にししとうを飾ってすすめます。 * このソースはステーキ、ムニエル、ピラフの味付け等にも利用して 下さい。
☆ お知らせ ムッシュ米津の家庭料理のページでは 『仔牛のコートレット ホルスタイン』の作り方をご紹介しています。 http://www.plaisirdelatable.jp/cooking/index.html 仔牛の肉に小麦粉、溶き卵、生パン粉の衣をつけて、 サラダ油とバターでキツネ色に焼きます。 ニンジンのつや煮などを添えて、
フランス料理に役立つ「フランス料理の食材・機材」では、 料理に使っていただきたい最高の食材と機材をリンクで ご紹介しております。 http://www.plaisirdelatable.jp/food/index.html 今月は『イベリコ産の生ハム』と『パートガダイフ』を ご紹介しております。 こちらのコーナーも、ぜひご活用ください。
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