フランス料理博物館 プレジール・ドゥ・ラ・ターブル

Vol.13  12月


この度、新しいパートナーの方々と、フランス料理博物館

plaisir de la table(プレジール・ドゥ・ラ・ターブル)の

内容の充実に取り組んでおります。

∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽

皆さん今日は。

今年もあと残すこと今月のみとなって仕舞いました。

お元気でお過ごしでしょうか。

今月は、クレオールについて、
そしてジャンバラヤのお話しをしましょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆ クレオール料理

ルイジアナ州ニューオーリンズ地域を中心とする、
独特の料理のスタイルです。

フランス、スペイン、フランス領アンティル、
西アフリカ、そして南北アメリカの食文化の影響が
混合されており、イタリア料理の特徴も備えています。
使用する食材はケイジャン料理と似ており、
ガンボ(オクラ)やジャンバラヤなどの料理は
両者に共通しています。

重要な差異は、ケイジャン料理が田舎風フランス料理の
元となったアカディア人の料理にルイジアナの土着の
食材を適合させたのに対して、ルイジアナのクレオールの
料理は地元の食材をベースにさらに古典的なヨーロッパの
スタイル
へ向かった点です。

アカディアとフランスの繋がりが希薄になっていたのに
対して、ニューオーリンズはフランスとの関係をより
長く保っていて、富裕階級の庇護のもとに洗練された
都市文化の産物でありました。

(注)クレオール
 アメリカ合衆国ルイジアナ州の、フランス人、アフリカ人、
 スペイン人と先住民を先祖に持ち、ルイジアナ買収以前に
 ルイジアナで生まれた人々とその子孫、また彼らと関わりの
 ある物事を云います。

(注)ケイジャン
 ケイジャンとは「アカディア人」を意味する
 「アケイディアン」の訛りで、フランスのアカディア植民地に
 住居していたフランス語系の人々の内、現在のルイジアナ州に
 移住した人々とその子孫です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆ ジャンバラヤ

この料理は、スペイン料理のパエリアに起源があり、
ルイジアナ買収でアメリカ領になった地域を、
一時期支配していたスペイン人によって
もたらされたものではないかと云われています。

ジャンバラヤ作ったの、食べてみない?」
「なんだいそれは」
「海老、鶏、野菜の入ったトマト味の洋風おじやよ」
家内にいわれて、どこかで聞いた名前だなあ、ああそうだ
確か江利チエミさんが歌っていたと思い出しました。

ハンク・ウイリアムのヒット曲で、日本で流行ったのは
もう半世紀以上も前のこと
「さあさ皆さん如何です。ジャンバラヤ、いちど食べたら
やめられない、遠い南のメキシコの香り
もほのかにするで
しょう。」
ジャンバラヤって、一体どんなものだろうと思いながら
聞いていました。
              
エドナ・ファーバーが書いた「サラトガトランク」を
家内が読んだ時に出ていた、ニューオーリンズの
クレオール料理だというのです。

アメリカ・ミシシッピ川河口部にあるニューオーリンズ
では、フランス、スペイン、カリブ出身等の人達の中で、
フランス料理の流れを汲む独特な植民地料理が形ずくられて
きました。
                  
レストランで楽しむ遅い朝食も、日替わりで7〜8品も
あるとか、海の幸、山の幸に恵まれた土地柄か、
ブイヤベース、まながつおの包み焼き、ザリガニのスープ、
ウミガメの煮込み、牛肉の茹で煮、そしてジャンバラヤ。
エスカルゴ(かたつむり)の料理が見あたりません

でもエスカルゴ用の香味バター(刻んだパセリ、にんにく、
エシャロット(西洋ねぎ)をバターと練り合わせて作ります)
を殻に入った牡蠣にのせて焼く、”牡蠣のロックフェラー”が
ありました。
きっとその味がとてもリッチで、”何とロックフェラーの
ような
”とのほめ言葉がその名前になったのだと思います。

今日はその「ジャンバラヤ」を、家庭で出来る方法で、
皆さんと一緒に作ってみましょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

☆ ジャンバラヤ

 *材料 4人分

  スライスベーコン 80c
  チョリソソーセージ(辛味をきかせたソーセージ) 80c
  鶏もも肉(皮なし) 150c
  冷凍海老(ブラックタイガー) 150c
  玉葱 120c
  セロリ 80c
  オクラ 150c
  完熟トマト 400c
  ご飯(200c入り) 2パック
  トマトジュース 400t
  ベイリーフ 1枚
  チリパウダー 小匙1杯
  カイエンヌペッパー 少量
  塩小匙 1/2杯
  胡椒 少量
  刻みパセリ 大匙1杯

 作り方
 1 ベーコンを横半分に切り更に、1センチ角位に切り、
   ソーセージは厚さ7−8ミリの輪切りにします。
   表面の筋を引いたセロリ、玉葱は薄切りにします。

 2 海老は背わたを取り、殻をむいておき、
   鶏肉は小さくそぎ切りにします。

 3 トマトは、皮、種を取り除いて粗みじん切りにします。

 4 塩茹でにして、冷水にとり、色止めしてざるにあけます。
   巾1センチ位に切ります。

 5 ソース鍋にバター大匙1杯を入れ、ベーコン、玉葱、
   セロリに、ベイリーフを加えて炒めます。
   鶏肉、海老を加えて更に炒め、ソーセージ、トマト、
   トマトジュース、チリパウダー、カイエンヌペッパーを
   入れて5−6分煮ます。

 6 ご飯を加え更に4−5分煮て、塩、胡椒で味を付け、
   最後にオクラを入れて、ほとんど汁気がなくなったら
   出来上がりです。取り分けて、刻みパセリを散らします。

∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽

☆ お知らせ

ムッシュ米津の家庭料理のページでは
『革袋風クレープ包み』の作り方をご紹介しています。

 http://www.plaisirdelatable.jp/cooking/index.html

 缶詰も、ちょっと手を加えただけで、みちがえるように
 気のきいた一品に仕上がります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

フランス料理に役立つ「フランス料理の食材・機材」では、
料理に使っていただきたい最高の食材と機材をリンクで
ご紹介しております。

 http://www.plaisirdelatable.jp/food/index.html

今月は『野生のしし肉』『マンガリッツァ豚』
ご紹介しております。

こちらのコーナーも、ぜひご活用ください。

∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽

 運営者 MCF Japon
    (エム・シー・エフ ジャポン)
 plaisir de la table
    (プレジール・ドゥ・ラ・ターブル)
 フランス料理博物館
 http://www.plaisirdelatable.jp/index.html
 主宰 米津春日( YONEZU Harubi )
 所在地 奈良市鶴舞東町2丁目33番 〒631-0021
 連絡先 info@plaisirdelatable.jp