ムッシュ米津の家庭料理
牛肉の赤ぶどう酒煮

"牛肉を赤ぶどう酒で、じっくり煮込みます。
食卓には、煮込みに使ったのと同系統の
赤ぶどう酒を添えてください。"


からだが温まる素朴な味

私たちが煮込み料理を作るときは、厚手のなべにきっちり
ふたをしてオーブンに入れ、なべ全体を包む様に熱を加えます。

こうすると、大きな肉でも、おいしさを逃がさずにやわらかく
煮えるのです。

プロバンス地方のドーブなべは、昔、ふたの上にも
オキ(まきなどが燃え切って炭火のようになったもの)をのせ、
上からも熱を加えるようになっていました。

家庭では、なべごとオーブンに入れるわけにも行きませんので、
なるべく保温力のある厚手のなべを使用してください。

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ムッシュ米津の料理教室 牛肉の赤ぶどう酒煮

"牛肉の赤ぶどう酒煮" 作り方

 材料 4人前
  牛バラ肉4cm角に切ったもの 600g
  タマネギ 100g
  ニンジン 70g
  ニンニク 1片
  トマト 300g
  小麦粉 30g
  固形スープ 3個
  水 200cc(1カップ)
  赤ぶどう酒 600cc
  トマトジュース 400cc
  ベイリーフ 1枚
  サラダオイル  
  塩・コショウ  
  具になる野菜  
   −マッシュルーム 80g
   −ニンジン 200g
   −小タマネギ 16個
  バター 小さじ1杯
  塩 ひとつまみ
  砂糖 少量
  バター  


☆ 作り方

最初は肉を煮込むことです

  1. タマネギ、ニンジン、ニンニクを粗みじん切りにします。

  2. 牛肉に塩、コショウをし、小麦粉を30gをまぶし、フライパンに
    サラダオイルを熱した中で全面に焼き色をつけ、ソースなべに
    とります。
    牛肉は、2回に分けていためたほうが、焼き色がよくつきます。
    ここで小麦粉が残るはずですから、捨てないでください。
    牛肉についた小麦粉、残った小麦粉、合わせて30g全部使い
    切らないと、所定のソースの濃度になりません。

  3. 牛肉を炒めたあとのフライパンに、粗みじん切りにした野菜を入れ、
    少し色づくまでいため、肉につけた残りの小麦粉を加え、さらに
    いためてソースなべに加えます。


  4. トマトのへたを取って粗切りにして加え、赤ぶどう酒、トマトジュース、
    水、固形スープ、ベイリーフを入れます。
    そのうえに、クッキングシートを、なべの径より少し大きく切り中央に
    穴を開けて、落としぶたの様にかぶせます。

  5. 火にかけます。沸騰したら火を弱め、ふたをして弱火で、
    2時間から3時間位、肉がやわらかくなるまで煮ます。
    途中、煮詰まるようなら、少しお湯を足しで下さい。

  6. この間に具になる野菜を準備しておきましょう。
    ニンジンの皮をむいて、1cm角、長さ2cmくらいの拍子木切りにします。
    皮をむいた小タマネギと一緒になべに入れ、たっぷりかぶる位の水を
    入れて火にかけます。バター小さじ1杯、塩ひとつまみ、砂糖を少量入れて、
    やわらかくなるまで煮ます、煮汁は煮詰めて、野菜にからめます。
    マッシュルームを半分に切り、バター炒めします。


  7. さあ、仕上げです
    やわらかくなった肉をボウルに引き上げておきます。
    ソースをこしてから、なべに戻して火にかけ、弱火で煮て浮き脂と
    アクを取り除きます。味を確かめますが、、固形スープの塩味で十分だと
    思います。
    いためたマッシュルーム、煮た野菜、肉を入れ、全体の味をなじませる様に、
    弱火で4〜5分間煮ます。

  8. 盛りつけです。
    少し深めの皿に肉、野菜を等分に盛り、ソースをかけます。
    食卓にはお料理に使ったのと同系統の赤ぶどう酒を是非添えて下さい。


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 ここで牛肉の選び方についてお話をしましょうか。

 なかなか難しいですね。私も専門家にいろいろ手ほどきしてもらっていますが、
 われわれが買うのはヒレ、ロースの部分のかたまりですから、
 肉屋さんの店先に切って並んで肉とは、少し違うかもしれません。

 それでも比較的、次のようなことで判断できるのじゃないでしょうか。
 おいしい牛肉は、肉のきめが細かく、しまっていて、弾力を持ち、
 切り口のツヤがよくて、なめらかなもの。肉の色は濃淡にかたよらず、
 鮮紅色である事が望ましい
ですね。

 肉の脂肪は、クリームがかった白さを持ち、ねばりと光沢を持ったものが良質です。
 肉の中に脂肪が大理石のように交雑しているものを霜ふり肉、
 または”さしの入った”肉といわれ、このさしが細かく、多いほど、
 良質
とされています。

 こんなことを肉屋さんの店先で、あれこれ指さしながら家内に教えていたら、
 店の奥から、うさんくさそうな目でにらまれました。
 以後、肉を買うときは、家内にそっと耳打ちすることにしています。


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文・写真(イメージ写真)提供:ひかりのくに株式会社

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