ムッシュ米津の家庭料理
ハモのムニエル

"夏祭りに欠かせない味、ハモをムニエルにして、
トマトのフォンデュを添え、
ちょっと豪華な一品に仕立ててみました。"


ポーム・ダムール「愛のリンゴ」

トマトってかわいい名前だな
上から読んでもトマト
下から読んでもトマト
どこからか、幼い子の歌が聞こえてきます。
青空市場なんかで一山いくらの安いトマトを見つけると、
いよいよ夏も盛りだなと感じますね。
少しぐらいかたちがゆがんでいても、不ぞろいでも
畑で元気に育ったトマトの顔を見ると、うれしくなります。

フランス料理の中で、トマトは使われる範囲が広く
ソース、スープ類はもちろん、オードブルに、
サラダにと貴重な存在です。
とくにプロバンス地方の料理では、
オリーブ、ニンニクと並んで欠かせません。

日本の古いメニューを見ると、トマトは赤茄子と訳されており、
フランス語ではトマトの別名を
ポーム・ダムール(愛のリンゴ)といいます。
イタリアでは「黄金のリンゴ」といって、
トマトを使ったソースがいろいろ工夫されています。

完熟トマトの味を生かして

我が家では夏の盛りになると、
箱いっぱいの完熟トマトをかってきて、大なべに湯をわかします。
トマトを熱湯にくぐらせて、皮をむき、種も取って、大ざっぱに切り、
薄皮をむいてつぶしたニンニクと一緒に
そのままぐつぐつ煮ておくのです。

煮溶かした」という意味で、トマトのフォンデュと呼びますが、
量が多ければ、小分けにします。
冷蔵でも、1週間か10日はだいじょうぶですし、
冷凍にしておけば3〜4ヵ月大丈夫です、

オムレツの中に入れたり、ミートソースに仕立てて、
ゆでたてのスパゲティからめたり、一夏中、たっぷり楽しめます。

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ムッシュ米津の料理教室 *ハモのムニエル

"*ハモのムニエルとトマトのフォンデュ" 作り方

 材料 4人前
 骨切りしたハモ(80〜100g/枚) 4枚
 小麦粉  
 レモン  
 刻みパセリ  
 バター
 サラダ油  
 トマトのフォンデュ  
  −トマト 600g
  −ニンニク 1片


☆ 作り方

  1. トマトのフォンデュをつくります
    トマトの皮、種を取り除いて粗切りにし、
    つぶしたニンニクとともになべに入れ、強火で煮ます。
    汁気が表面にたまってきますね。ときどきかき混ぜながら、
    水分がなくなるまで煮詰めてください。
    量は生のときの三分の一くらいになります。
    ニンニクを取り出し、軽く塩、コショウで味を付けて
    おきます。


  2. トマトを煮ます
    トマトの皮、種を取って粗切りにし、汁気がなくなる
    まで煮詰めます。

  3. ハモをムニエルにします
    塩、コショウをして、小麦粉をまぶします。
    フライパンにサラダ油を大さじ2杯入れて熱くし、
    バター大さじ1杯を加えます。
    余分な小麦粉をはらい落として、骨切りした面から
    ハモを入れます。
    1ヵ所だけ焦がさないよう。絶えず魚を動かしながら焼き、
    きつね色になったら、裏返しします。両面が焼けたら、
    レモンの汁をふりかけておきます。

  4. 盛り付けです
    トマトフォンデュを皿の中央に敷き、ハモをのせ、
    レモンの輪切りを飾り、刻みパセリをちらします。

フライパン焼きは、焼き始めの面のほうが、
きれいに仕上がります。魚の切り身は、身のほうから、
トリのソテーは皮面から、
魚身、トリ皮」と覚えておくと便利でしょう。

トマトの味を生かして、ガスパッチョも試してみてください。
飲むサラダとでもいましょうか、スペイン料理です。
食欲のない朝の食卓に、とてもさわやかです。

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"ガスパッチョ " 作り方

 材料 4人前
 トマト 800g
 キュウリ 200g
 ピーマン 80g
 タマネギ 50g
 食パン 30g
 洋酢 小さじ1杯
 オリーブ油 大さじ1杯
 塩 小さじ軽く1杯
 ニンニク 1片


☆ 作り方

  1. 野菜を切ってつけ込みます
    トマトの皮、種を除いて粗切り、ピーマンの種を取り、
    キュウリのかたい部分の皮をむき、
    タマネギとともに粗みじんに切ります。
    細かく切ったニンニクを加え、洋酢、オリーブ油、塩を入れ、
    小さく切った食パンも混ぜて、一晩、冷蔵庫に入れます。

  2. 仕上げです
    翌日、ミキサーにかけ、こし器に通します。
    充分なめらかになるまでミキサーにかければ、こさなくても結構です。
    再び冷蔵庫で、召し上がるまで十分に冷やします。
    キュウリ、ピーマン、トマト、パンを5ミリ角くらいに切って、
    別々の器に入れて添え、スープの浮き実にしてください。

スペインでは野菜をみじん切りにしただけで、
すくって食べることもあるようですが、
日本人の口には、ミキサーにかけた方がいいと思います。


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文・写真(イメージ写真)提供:ひかりのくに株式会社

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