ムッシュ米津の家庭料理
ほうれん草と小エビのクレープ包み

"フライパンに生地を入れたとき、
かすかにちりちりっと音がして、
焼き肌が布のクレープの感じになるように焼きます。"


幸運を祈って、片手に金貨を

パリの街角で、どこやらの地方の派手な衣装をつけたひとが、
直径30cmくらいの丸い鉄板でクレープを焼いています。
そばの看板には、グランマルニエ(オレンジのリキュール)、
ショコラバニーユ(バニラ)、コンフィテュール(ジャム)
と書いて、それぞれの値段が記されています。
大人も子供も、クレープの上に好きなものを塗ってもらい、
小さく折りたたみ、紙にくるんで、
熱いのをふうふう吹きながら食べるのです。

古くからのいい伝えに、その年の最初のクレープを焼くとき、
片手に金貨(ルイドール金貨という人もいます)、
片手にフライパンを持って、上手に焼くことができたら、
その年は幸運が訪れるといいます。
また、クレープを上手に焼く娘は、家事の切り盛りがうまいから、
嫁に迎えるとよい、などともいわれます。

フランス人はクレープが大好きで、デザートばかりでなく、
塩味に焼きあげて、料理にも使います。

ほうれん草を使って

ほうれん草の原産は、西アジア、ペルシャのあたりといわれます。
ヨーロッパへはアラビア人によって導入されたようですね。

日本へは300年ほど前です。葉が逆三角形で、
深い切れ込みがあり根本は鮮やかな紅色。
それで、赤根草とも呼ばれたのですが、
明治以後導入された西洋種は、葉柄が長く。
葉に切れ込みもありません。

フランス料理でフローレンス風といえば、
ほうれん草を使ったり、添えたものが多くあります。
きっと以前は、フローレンスで栽培が盛んだったのでしょうね。


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ムッシュ米津の料理教室 *ほうれん草と小エビのクレープ包み

"*ほうれん草と小エビのクレープ包み" 作り方

 材料 4人前
 ほうれん草 400g
 冷凍無頭エビ 24匹(約240g)
 生クリーム 100cc
 ブランデー 大さじ1杯
 バター 大さじ1杯

☆ 作り方

  1. ほうれん草を茹でます
    大きななべにお湯をわかし、塩少量を加え、
    沸騰したところにほうれん草を入れ、
    茹で上がったら冷水にとり、色止めをします。
    ざるにあげて、水気を切り、根元を切って、
    長さ4〜5cmに切っておきます。

  2. エビの下拵えです
    殻をむき、横二つ割りに切り離し、背わたを除きます。

  3. クレープ包みの具を作ります
    ソースなべにバター大さじ1杯を溶かし、エビを炒めます。
    エビの色が変わり火が取ったら、ブランデー大さじ1杯を入れ、
    火をつけてアルコール分を燃やします。
    ほうれん草を加え、全体をかき混ぜながら、生クリームを入れ、
    塩、コショウであじをつけます。

  4. 仕上げて盛りつけます
    クレープ8枚をまな板に広げ、先ほどの具を八等分して、
    やや手前に帯状に置き、手前から巻いて、2本ずつ皿に盛り、
    ソ−スを全体にかけます。


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"*塩味のクレープ " 作り方

 材料
 牛乳 200cc
 小麦粉 65g
 卵 1個
 溶かしバター 10g
 塩 ひとつまみ
 刻みパセリ 小さじ1杯

☆ 作り方

  1. クレープの生地を作ります
    小麦粉をボールに入れ、中央をくぼませて、卵、溶かしたバター、
    塩、牛乳、刻みパセリを入れます。
    泡立て器で、中央をかき混ぜ、(@)周囲の粉を
    少しずつ混ぜ込んで(A)生地を作り(B)、冷蔵庫で1時間くらい
    休ませます。

  2. クレープを焼きます
    ガーゼにサラダ油をひたして、
    直径20cmのクレープ用フライパンにひき、(C)
    熱くなったら、生地を薄く全体に流し入れます。
    生地が乾いてきて焼けたら(D)、金串か竹串、フライ返しで、
    まわりからはがすように返し(E)、両面を焼きます。(F)

フライパンが熱くなりすぎると、大きな泡状の焼き目がつきます。
生地を入れたとき、かすかにチリチリッと音がして、
焼き肌が布のクレープ(ちじみ)の感じになるように焼いて下さい。

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"*カレー味のクリームソース " 作り方

 材料
 牛乳 300cc
 チキン固形スープ 1個
 生クリーム 100cc
 小麦粉 25g
 バター 20g
 カレー粉 小さじ軽く1杯

☆ 作り方

  1. ソースを作ります
    ソースなべに、バターを溶かし、小麦粉を加えて
    白いルーを作ります。カレー粉を加えた後、
    牛乳で溶きのばします。固形スープを刻み入れ、
    弱火で煮溶かし、生クリームを加えて火からおろし、
    出来上がりです


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"*ほうれん草とトリのミートボールのグラタン " 作り方

 材料 4人前
 ほうれん草 400g
 トリのひき肉 300g
 卵 1個
 チキン固形スープ 1個
 牛乳 100cc
 バター  
 ベイリーフ 1枚

 グラタン用のソース 材料
 牛乳 200cc
 ミートボールの煮汁 200cc
 小麦粉 30g
 バター 25g
 卵黄 1個
 生クリーム 100cc

☆ 作り方

  1. 茹でて、冷水にとったほうれん草の根元を切り、
    長さ4〜5cmに切っておきます。

  2. トリのミートボールを作ります
    ボウルにトリのひき肉、塩を入れ、
    ねばりが出るまで良くかき混ぜます。
    卵、コショウを加え、全体が、滑らかになるまで混ぜます。
    底の広い、浅なべに水300ccと 固形スープを入れて煮溶かし、
    ベイリーフを1枚加えます。
    なべの火を少し弱め、トリのひき肉をこさじですくって、
    ウズラの卵よりやや大きめにまとめ、煮汁の中に落とします。
    煮えたら取り出し、次々に煮ておきます。
    煮終わったら、煮汁を計算してみて、
    足りなければお湯を足して200ccにしておいてください。
    ベイリーフは除きます。

  3. グラタン用のソースを作ります
    牛乳200ccと煮汁200ccをあわせておきます。
    なべにバターを溶かし、小麦粉を加えて、白いルーを作ります。
    牛乳と煮汁の混合物を加えてソースを作り、
    生クリームと卵黄を混ぜて加え、塩味を確かめます。

  4. 仕上げです
    ほうれん草を100ccの牛乳であたためるように煮て、
    薄く、塩、コショウで味をつけ、グラタン皿に均等に敷きます。
    その上にトリのミートボールをのせ、ソ−スをかけます。
    すりおろしチーズをふり、バターの小片をチラシ、
    220〜230度のオーブンで7〜8分間、焼き色がつき、
    中が熱くなるまで焼きます。



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文・写真(イメージ写真)提供:ひかりのくに株式会社

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